早期教育を受けた子供の気になるその後

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まだ「白紙状態」の赤ちゃんの頃から、いい教育を与えて我が子をよく育てたいと思うのは親御さんにとって自然な心理です。
早期教育では、世の中には赤ちゃんから通えるさまざまな教室がありますが、今回は気になる「早期教育を受けた子供のその後」について見てみたいと思います。

入学前の「就学前教育」、赤ちゃんから始める「超早期教育」も

早期教育には、0~1歳児から始める「超早期教育」と、小学校に入る前に受ける「就学前教育」などが含まれます。

超早期教育では、脳に刺激を与えるようなプログラムによって、赤ちゃんの発達を促すことを狙っています。
就学前教育は、文字の読み書きや計算、教材による認知機能向上を行うことを目指しています。また、頭や五感が柔軟な幼児期が外国語習得にいい時期だという考えから、就学前から英語に触れさせるご家庭もあるのではないでしょうか?

ご家庭でのDVDや読み聞かせなども含めると、子どもさんに対する教育目的の関わりは多岐に渡ります。そういった意味では、ほとんどのご家庭で幼児教育が行われていると言えましょう。

就学前の適切な教育は、将来の学ぶ力につながる

では、長期的に見て、早期教育にはどのような効果が見られるのでしょうか?

ノーベル賞受賞者であるシカゴ大学・ヘックマン教授の研究によると、「就学後の教育の効率性を決めるのは、就学前の教育にある」とのこと。つまり、3~4歳ごろに適切な教育を受けているかどうかによって、就学後の能力向上に差が出る可能性があるということなのです。

貧富の差が大きなアメリカでは、就学時の教育水準の格差も問題となっています。アメリカでは、スタート時のレベルを一定にして、授業についていけなくなる子どもを出さないよう、低所得世帯を対象に就学前教育(ヘッドスタート)が行われています。

日本でも幼児教育が一般的になったため、就学時の教育水準が全体的に上がっているという現状があります。例えば、ひらがなが読めて、10ぐらいまでは数えられる子どもさんが多数になっているといいます。子どもさんが自信を持って順調な滑り出しを行うという目的では、これらの練習はしておいてもいいのかもしれません。

早期教育で得たIQスコアは小学2年生には消失する

さまざまな教材や教室での早期教育が紹介されていますが、これらを行うことは将来的にどのような影響があるのでしょうか?
乳幼児期から、難関私学入学を目指して幼児教室に通っていた子どもさんの例をご紹介しましょう。

「難関私学のエスカレーター校に入学させたい」という親御さんの希望があり、そのお子さんは教室に通っていました。いい点数を取ると母親は大喜び。それが嬉しくて子どもさんは頑張っていました。一方で、母親は「どんどんスコアが上がることを子どもは喜んでいる」と、誇らしく思っていました。

しかし、中学に入る頃からもっと優秀な同級生が現われるようになり、お子さんは挫折感を味わいます。また、反抗期や思春期に入り、自分がやっていることに戸惑いを覚えるようになり、一気に勉強をしなくなったといいます。
親の言うことをおとなしく聞いてきた子どもが、成長し自立し自分の考えを持つようになったとき、その反動で学ぶ意欲を失ったというケースです。

ここで問題となったのは何でしょうか?原因の一つには、幼児期から学力向上に力を入れ過ぎて、その他の部分がおろそかになってしまったことがあると考えられます。

幼児教育は、就学後の教育効率の向上に効果があるとされていますが、学力そのものが上がるということではありません。幼児教育によってIQスコアは上がることはあっても、小学2年生ごろに消失していることが多い、というのが研究で明らかになっているのです。

つまり、幼児教育においては、自信・粘り強さ・学ぶ力・考える力といった、「自ら学んでいくことへの基礎づくり」を形成する意味が大きいといえます。いわゆる「お勉強系」の教室でも、その点に配慮しているところが多く見られます。

幼児期は心身ともに大きく成長をとげ、好奇心が旺盛な時期。また、母親をはじめとした周囲との愛着関係を結ぶ時期でもあります。
大半の時間を過ごすご家庭においても、子どもさんの知的欲求を満たして、自然に学んでいこうとする力を付けられるよう関わってあげたいものですね。

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