しつけ?教育?体罰が子供に与える大きな影響

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子供への体罰に関しての問題や議論は尽きませんが、叩くなどの体罰を与えると子供にはどのような影響があるのでしょうか?

子供の心理的な部分を中心に、体罰の是非と影響についてご紹介します。

体罰とは肉体的苦痛を与える罰のこと

一般的に体罰とは「肉体的苦痛を与えるような身体への暴力行為」と考えられています。

子供が良くないことをした場合など、時には教育目的で罰則的な指導が必要となることもありますよね。学校教育法では「必要時に懲罰を与えることはできるが体罰を加えることはできない」とされています。

例えば掃除などの役割を課したり、教室に立たせたりすることは肉体的苦痛がない範囲なら体罰に含まれません。でも、先生が叩く、教室から出さずにトイレにも行かせないなどの肉体的な苦痛を伴う罰は行き過ぎと判断されるわけですね。

意外と伝わっていない?体罰に反発する子供が多い

では、体罰を受けたとき子供にどのような心の変化があるのでしょうか?

小学生・中学生を対象にした調査では、体罰を受けた子供はいじめっ子になりやすいという結果が出たそう。

この調査では、400名ほどの子供を、いじめっ子群といじめ無縁群に分けて、過去の体罰について振り返ってみました。そして、「よく体罰を受けた」「時々体罰を受けた」と答えた子供は、いじめっ子群の55~60%、いじめ無縁群に入ったのは30%程度でした。

そして、この調査では体罰を受けていたときの気持ちについても調べています。特に中学生で「反省した」のはたった25%、「反発した」「何かしないと気がすまない」と答えたのはなんと50%にのぼったそうです。

これは、大人が反省を促すためにやったとしても、子供たちの心に反抗心を湧かせることになりかねないことを表しています。体罰は本当に教育に必要なのか考えさせられる結果ですよね。

参考・出典/体罰といじめ

心理的影響が心配な体罰、特に乳幼児期は愛着形成障害を招くことも

体罰によって子供を抑え込むことで、一時的に言うことを聞かせる効果はあるかもしれません。

しかし、自分がやったことがなぜ悪いのかが理解できていないと、体罰は子供の反発心を煽り大人への不信感を抱かせ、長期的には全く無意味どころか逆効果なものになります。

大人からの脅威で言うことを聞かされる体罰は、子供に恐怖心しか残しません。子供の心理面や発達にいい影響がないことは想像できますよね。

体罰が子供に与える影響の研究はいろいろ行われていますが、その中で共通して分かっているのは下の3つ。

  1. 攻撃性が強くなる(いじめっ子になる、気に入らないことがあると暴力的になる)
  2. 反社会的行動に走る(非行など)
  3. 精神疾患を招く(うつ病など)

参考・引用/Corporal Punishment by Parents and Associated Child Behaviors and Experiences
体罰の持つ危険性―全米の約3万6000人を対象に、約60年前までさかのぼって体罰の影響を調査

特に乳幼児期から親や周囲の大人から体罰を受けていると、愛着形成がうまくいきません。

この時期の小さな子供は、大人との温かい関わりから信頼関係を築いていくもの。自分の安全基地を見つけることで安定した心を育むことができます。自分に自信を持って、いろいろなことに挑戦し、成長・発達を遂げていくんですね。

でも、体罰を受け続けて心理的に不安定な状態になった場合はどうでしょう。

コミュニケーションを取ることが苦手になり、学童期以降では集団生活になじめなかったり、多動になったり、いじめの対象になったり、いじめっ子になったり……と、いろいろな問題が出やすくなるのです。

怒りの発散にならないように・・・

体罰に肯定的な人は「しつけのためだ」とよく言います。でも、長期的な目で見ると、子供を尊重した暴力のない関わりこそが大事だといえるのではないでしょうか。

暴力はエスカレートしがちです。最初はしつけの目的だったとしても、体罰を加える側はだんだんエスカレートして、止まらなくなるかもしれません。

私たちは子供のいたずらに怒ることはよくありますよね。でも、これは教育なのか、自分の怒りを発散させているだけなのか、よく分からなくなってしまうことがありませんか?

もし後者なら、注意が必要です。自分が今やっているのは暴力ではないか冷静に見る客観性を保ち、エスカレートする前に自分が冷静になるように気を付けたいものですね。

Photo/Runar Pedersen Holkestad
参考/問題行動を起こす児童生徒に対する指導について(通知):文部科学省

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