親の期待が子供の学力を伸ばす!?『ピグマリオン効果』を子育てに取り入れよう!

ピグマリオン効果

子供が生まれてすぐは、「こんな風に育ってほしい」「将来はこんな大人になればいいな」と、夢や期待を膨らませるものですよね。しかし子供が成長するにつれ、シビアな現実が立ちふさがります。「うちの子、本当にやっていけるのかしら」と、期待よりも心配が先立つのも仕方がないかもしれません。

それでも、親は常に子供の将来に期待を持って接するべきなのです。今回は、親の期待が子供の学力や能力に大きな影響を及ぼす「ピグマリオン効果」についてご紹介します。

ピグマリオン効果とその実例

「ピグマリオン効果」は教育心理学の用語で、「人から期待されるほど意欲が上がり、期待に沿った結果が出せる」状況を言います。

ギリシア神話に出てくる「ピグマリオン」という王様が、自分で彫った女像に恋をしてしまい、妻にしたいと強く思い続けていたところ、願いが叶って像が本物の人間になったという寓話に基づいた言葉です。

ピグマリオン効果を実証するこんな研究結果があります。研究チームは、ある小学校で知能テストを行いました。そして、その結果に関わらず無作為に選んだ数人の生徒に関して「テストの結果、この子たちは将来学力が伸びることが分かった」というデタラメな情報を担任教師に伝えました。

すると数か月後、対象の子供たちの学力がほかの子供たちに比べて大きくアップしたというのです。

つまり、教師が「この子たちは学力が伸びる」という期待(思い込み)を持って接したら、実際に学力が伸びたという結果が得られたわけです。このようなピグマリオン効果は、学校教育の現場だけではなく、スポーツのトレーニングや企業の社員育成などにも広く取り入れられています。

子供を「信じる」ことから始めよう

家庭学習やお手伝いなど、親子間のコミュニケーションにもピグマリオン効果を意識してみましょう。

ピグマリオン効果を高めるためには、まず子供の可能性を親が信じることが何よりも大切!「この子には輝かしい将来が必ず待っている」と信じていれば、子供のいいところを見つけてほめる機会が多くなったり、子供が落ち込んでいるときに自然に励ましたりすることができます。

逆に、「いつも部屋を散らかして、本当にだらしない子ね」「あなたは勉強ができないんだから、人より頑張らないとついていけないよ」などマイナスな言葉ばかりかけていると、本当に子供の能力が下がってしまうこともあります。

ピグマリオン効果の逆となるこの状態は、「ゴーレム効果」と呼ばれます。親心から叱咤したくなることもありますが、「ぼく(わたし)は親から期待されていない」と感じさせるようなふるまいは避けるべきです。

上手なほめ方と、気を付けたいNG例

ピグマリオン効果を高めるためには、上手なほめ方を心掛けましょう。子供を伸ばすほめ方のポイントは、”結果より過程や努力をほめる”こと。例えば、「テストで満点が取れてすごいね」とほめられている子供は点数に固執しがちで、よい結果が得られなかったときに自暴自棄になってしまうこともあります。

しかし、「毎日コツコツ勉強を頑張った結果だね」というように、努力を認めてほめることを続けていれば、努力することに喜びを見出せるようになりますよね。

また、なんでもやみくもにほめていると、ほめ言葉の効果が薄れてしまいます。子供を普段からよく観察していれば、一生懸命取り組んでいることや、精神的に成長した瞬間が見えるはず。そんなタイミングを見計らって、ほめ言葉をかけてあげることが大切!

また、「お手伝いしてくれて助かったよ」とか、「ありがとう」といった感謝の言葉も、子供に対する期待感を伝える手段となります。

NGなのは子供をほめるときに「○○ちゃんよりも上手にできたね」「お友だちの中であなたの点数が一番高かったね」など、他人と比較すること。「自分は他人より優れている」と子供が思い込み、ナルシスティックな性格に育ってしまいます。

常に自分が一番でないと気が済まないので、挑戦するのを恐れたり、競争に負けたときに立ち直れなかったりします。他人との比較でなく、自分に自信が持てるようなほめ方を心がけましょう。

▼ほめ方についてはこちらも参考に!
3歳までの褒め方で、その後の学力に差が!?『才能褒め』に要注意!
「すごい」「えらい」だけではダメ!?男の子の『ほめ方』で将来が変わる

もう一つ、注意したいのは、親の強すぎる期待を言葉に出さないようにすること。「絶対に○○大学に入れるって信じているからね」とか、「スポーツをやるからにはオリンピックを目指すのよ」といった期待を伝えてしまうと、子供にとってプレッシャーとなる恐れがあります。

具体的な期待は親の心に留めながら、愛情と情熱を持って子育てに取り組むのがピグマリオン効果を高めるポイントです。

子供の将来に期待してはいるものの、いざ目の前にすると悪いところばかりが目についてしまう…ということもあるかもしれませんが、「子供のいいところを見つけて可能性を信じる」ことが大切!その思いをもって接していれば、子供への視線やふるまいで親の期待は十分伝わり、子供が頑張る原動力となるはずです!

PHOTO/toranosuke/Shutterstock
参照/
親力講座「ピグマリオン効果を活用すれば、我が子をのばせる」
AllAbout「期待を込めれば人は伸びる『ピグマリオン効果』」
「頭のいい子が育つ10歳からの習慣」 清水克彦 著 (PHP文庫)

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