過去の病気じゃない!増える「くる病」の原因と対策とは

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近年、乳幼児の「くる病」が増えています。
戦後、食糧不足で栄養状態が悪かったころは日本でも珍しくなかったくる病ですが、経済発展により食糧難が解決した後は姿を消し、過去の病気と考えられていました。

ところが2000年代に入ってから再びくる病になる子供たちが現れ、現在では小児科でそう珍しくない病気になっているといいます。
今回は、現代版くる病の原因と対策をご紹介します。

くる病とは?

くる病は小児期の骨石灰化障害(骨にカルシウムが沈着せず、しっかり硬くならないこと)を指します。骨に十分な強度がないため骨格や軟骨部が変形してO脚やX脚などの症状がみられ、重度になると歩行が困難になることも……。

発病は生後3ヶ月から6歳ごろまでが最も多く、「うちの子、O脚気味かも?」「よく転んでるけど大丈夫かしら?」と異変に気付いて病院へ行っても、特に乳幼児の場合は「歩き始めたばかりだから」「オムツが大きいから」などの理由でくる病と診断されるまで時間が掛かる場合もあるとのこと。

また、乳幼児はおおむねO脚気味なので、症状が進行するまで誰にも気付かれないというケースも少なくありません。

簡単なチェック方法

立った状態もしくは寝ている状態で、足を伸ばして両足の踵をつけたとき、両足の膝の間が3センチ以上開いている場合はくる病の疑いがあります。
身長の伸びが急に止まった場合も要注意。不安なときには専門の医療機関へ行ってみましょう。

くる病の原因

くる病になる原因はいくつかありますが、その中でも最も多いのが「ビタミンDの欠乏」です。

ビタミンDは血中のカルシウム濃度を一定に保ち、腸でカルシウムやリンの吸収を助けるなど、骨や歯を強くする働きがあるとても重要な栄養素。しかし、乳幼児のなんと3割~4割でビタミンDが不足しているそうです。

ビタミンD不足の3大要因とは

なぜ、現代の子供たちはビタミンD不足になっているのでしょうか。そこには、現代ならではの3つの要因があります。

(1)完全母乳での育児

一時期は人工ミルクがもてはやされましたが、現在では母乳で育てることが再び主流となってきて、完全母乳で育児をしているご家庭も少なくありません。

母乳は免疫上のメリットがあるだけでなく栄養価も高いのですが、ビタミンDの含有量が少ないという弱点があります。

(2)過度に日光を避ける生活

日光に当たり紫外線を浴びることでビタミンDを生成すれば、母乳での不足分を補うことも簡単なのですが、紫外線の害を恐れるあまり子供をほとんど日光に当たらせなければそうもいきません。

(3)アレルギー

以前は、離乳食でビタミンD不足が解消されて自然治癒するケースもあったそうですが、アレルギー体質の子供が増え続けている現代では離乳食の開始時期を遅らせたり、ビタミンDを豊富に含む卵をやむを得ず避けたりする家庭が多くなっています。

こうして要因が重なると、ビタミンD欠乏に陥り、くる病につながってしまうのです。

くる病を予防するには

ビタミンDを摂取する

乳児の場合には、お母さんが栄養バランスの良い食事を心がけ、特に魚や卵黄などビタミンDが多い食材や、乳製品、大豆などカルシウムが多い食材を積極的に摂ることが大切です。
アレルギーが心配なときには、医師に相談して栄養指導を受け、サプリメントなどで補うのも良いでしょう。

母乳と人工ミルクの両方を適宜与えることを考えてみても良いかもしれません。

日光浴をする

紫外線を浴びると、体内でビタミンDが作られます。日なたで15分、日陰で30分くらいの日光浴でも十分!
日差しの強い時間帯を避けたり、皮膚の弱い赤ちゃんは窓ガラス越しや日陰で過ごすことから始めたりと工夫をすれば、害にはならないでしょう。

親御さんの場合は骨粗しょう症対策になるので、日焼けを恐れすぎず、是非お子様と一緒に日光浴をしてみてください。

くる病は怖い病気ですが、「適度なビタミンD摂取と日光浴」で十分に予防できます。
普段のちょっとした心がけから、子供たちの健康を守ってあげてくださいね!

Photo:Juan Pablo Colasso


<関連・参考>
「乳幼児の“くる病”」NHKオンライン
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/10/1017.html
「増えるビタミンD欠乏症 多い乳幼児」共同通信社 最新医療情報
http://www.47news.jp/feature/medical/news/0803vitamin.html

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