これって個性?それとも障害?子どもの行動で悩んだときの相談のポイント

個性か発達障害か

うちの子、元気すぎる? 人見知りすぎる? ことばが遅い? 目が合わない? 子育てをしていると、次々にいろいろな悩みにぶつかりますよね。

これが、顔色が悪い、熱がある、お腹が痛いといった、病気を疑わせるサインであれば、ママはすぐに病院に連れて行くでしょう。

ところが、ほかの子と比べて、“ちょっと違う”、“ちょっと〇〇すぎる”ケースの場合、誰に相談していいのか、相談するほどなのか、悩んでしまいますよね…。

今回は、乳幼児健診の相談員をしている筆者が、相談に来られたママたちにしているお話や感じていることをお伝えします。

子どもはみんな“個性的”だと思って

個性か発達障害か

Photo/Oksana Kuzmina/ShutterStock

子どもはそれぞれの個性をもって生まれ、家族や集団といった環境の中で学習し育ちます。

筆者も、子どもが5ヶ月の頃に初めて保育室へ入れたのですが、保育室の赤ちゃんたちが、みんな0歳のうちからもう、それぞれの個性がハッキリと表れているのを目の当たりにし、びっくりしたのを覚えています。

親が違うから子どもも違う。そして発達のスピードも、動き、周囲への興味、コミュニケーション方法、そのほかどれをとってもさまざま。双子を同じように育てても、同じ個性にはなりませんよね。

でも、育児書を見ると、“6ヶ月ごろにできること”、“1歳のころにできること”、などと一応の目安がのっているわけです。

真面目なママは、少しでも我が子がその目安からずれていると不安になるかもしれませんね。不安を1人で抱えて、自分を責めたり、つい子どもやパパに当たってしまったりということもあるかもしれません。

個性か障害かで悩むよりも、その子の過ごしやすい“環境”について考えてみて

健診や療育の場で、「個性と障害の違いは何ですか?」「この子の行動は個性ととらえていいのですか?」という質問を受けることがよくあります。

私は医師ではないので診断はできませんし、実際、“ここまでは個性で、ここからは障害”という線はありません。

ただ、このまま何の支援もなく社会生活を送っていくと、ママは怒ってばかり、子どもは困ってばかりで自信を失い、よい方向にも伸びる可能性のある個性を、悪い方向に向かわせてしまう心配がある場合には、家庭での対応法を伝えながら、また様子を見せてもらう約束をしたり、親子の遊びグループをご紹介したりしています。

大人でも個性的な人っていますよね。こだわりが強かったり、空気が読めなかったり、人の話を聞かなかったり。

それが、なんとか社会に適応しつつ、良い方向に花が開くと、逆に1つの分野を極めた人だったり、独創的な人だったり、魅力的な人に見えてくるのだと思います。

そういった“ちょっとほかの子と違う子ども”が、大人になったときに、なんとか社会に順応できるようにサポートするには、周りの人に理解され、自己肯定感をもって子ども時代を過ごすことが大切。

そのために、どのような関わりをすればいいのかということを、専門家と一緒に考えていくのがいいかと思います。

なかなか気づかれにくく相談しづらい『発達障害』

個性か発達障害か

Photo/marozau andrei/ShutterStock

ひと昔前までは、“障害”といえば、運動や感覚に難しさを抱えている、全般的にゆっくりと育っている、というイメージが強かったと思います。

ところが最近は、“発達障害”という、知的には年齢相応の発達をしていながら、得意と苦手の差が激しいために、早期からの支援を必要とするタイプの子どもたちがクローズアップされてきています。

発達障害は、行動面や対人面での難しさが特徴なので、わかりにくいし、気づかれにくいことが多いです。

特に第一子の場合、第二子以降の子どもに比べ、ママもパパも初めての育児で、比べる対象がいないことから、“子どもなんてこんなもの”と思い、育児に困難を抱えながらも、問題とは思わずに過ごし、健診の場で相談を勧められて驚く方もいます。

発達障害の子どもは、“目が合わない”、“抱っこを嫌がる”、“言葉が遅い”、“落ち着きがない”、“こだわりが強い”など、赤ちゃんの頃からその特徴は表れています。

それらをそのままにしていることで、子どもの経験の幅が狭まったり、成功体験が積み重ならなかったり、親や周囲の人に注意されることが多くなってしまうと、たくましく生きていくために大切な、“自己肯定感”が低くなってしまいます。

また、周囲も、ママの育て方が悪い、しつけがなっていない、子どもがわがままだ、乱暴だ、といった目で見てしまうことがあるので、ママたちはツラい思いをしながらも、相談を伸ばし伸ばしにしてしまうことも多いようです。

気になったら早めの相談を!

こういった発達障害は、相談しづらく、後回しにしてしまうママも多いですが、相談するタイミングは、早ければ早い方がいいです。

脳は、大人を100%の完成度とすると、3歳で70%、5歳では90%になるといわれているそうです。まだまだ頭の柔らかいうちに、適切な関わりを増やすことで、その後の子どもの成長は変わっていきます。

子どもの特性に合った対応方法を、ママとパパが知っておくことで、無意味にいらだったり、責めてしまったり、不安になったりすることも減り、得意な力が更に伸びていくかもしれません。

子どもの発達で気になることがあったら、まずは、近くの保健所や子ども家庭支援センターなどに相談してみてください。必要に応じて専門家のいる施設や病院が紹介されることになると思います。

また、せっかく意を決して相談をしても、「まだ小さいから様子をみましょう」と言われ、モヤモヤを抱えたままに終わってしまうこともあるようです。

まだまだ発達障害やその傾向をもつ子どもについて、すべての地域で受け皿が整っているわけではなく、たまたま担当した人が詳しくないという場合もあります。

「この人はそう言うけど、なんか違う」という母親の勘が働いたならば、「ではいつごろまで、どんな対応をしながら様子を見て、そこで改善が見られなかった場合はどうすればよいのか」と詳細まで確認した方が良さそうです。

それでもわからない場合は、別の相談員や、ほかの施設に相談することも視野に入れて考えてみましょう。

個性であれ、障害であれ、行動のせいで子どもが困っていたり、行動が制限されてしまっているのであれば、ママは、よりよい対処法を知っておきたいもの。

子どもに向けた療育的なかかわりは、“丁寧な子育て”がベースになっているので、障害の有無にかかわらず、すべての子どもに有効です。医療機関以外で行う相談は、“診断”ではないので、突然診断名がついたり、薬が処方されたりはしません。

子どもの行動の意味を一緒に考え、今日からどう関わっていけば、子どもの困り感が減り、自己肯定感が高まっていくのか、それぞれの家庭にあったやり方を考えていくことが大切です。

ママが一人で抱え込まず、一歩を踏み出すことで、専門家と悩みを共有しながら、子どもとママにとってよりよい方法が見つけられるといいですね。

TOP PHOTO/Dmitry Zimin/shutterstock
参照/
0歳~3歳まで 赤ちゃんの発達障害に気づいて・育てる完全ガイド 黒澤礼子著

記事提供:mamaPRESS

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