ちょっと待って!ママのその『手出し』が、子どもの「できた!」を奪ってるかも

親はどこまで手出しするべきか

筆者は2、3歳児の健診で相談員をしています。ママたちの相談を受けたあとに、興味をもって見る場面があります。それは、相談が終わってママと子どもが帰るときに、子どもの靴をママが履かせるのか、それとも子どもが自分で履こうとするのかというところです。

健診では言葉の相談を受けることが多いのですが、“言葉の成長には、経験が何より大切”と伝えたすぐあとで、“子どもが自分で靴を履く”という経験の機会を奪っている場面によく出くわします。

真面目なママは、“自分がやらなきゃ”と思い込んでいるかもしれません。“この子にできるわけない”というのもあるかもしれません。

でも、ただ単に親が“待てない”だけかもしれません。こうしてよく考えてみると、子育ての中で、親が待てないことで子どもの経験・成長の機会を奪っていることは意外に多いのではないでしょうか。

どこまで親がやるべき?1人でやらせることの見極め

子どもに1人でやらせること

“子どもが王様で親が家来”のように、かいがいしく子どものお世話をしているママにお会いすることがあります。しかし、子どものお世話を何もかもしなければいけないというのは、生まれて間もなくの赤ちゃん時代まで。

自分で歩いて言葉も少しずつ話す1歳くらいから、子育ては、子どもが将来自立して豊かに生きていくために、今どう関わっていくか、何を伝えていくかという視点に変えましょう。

だからといって、まったく無理なことをやらせては、子どもに苦手意識を植え付けるばかりか、ママとの信頼関係まで悪くなりそうです。例えば、このようなとき、いつもどうしているか考えてみましょう。

靴を履く場面

靴をそろえておけば、足を入れることはできるのか。足を入れるところだけ手伝えば、マジックテープは留められるのか。すべてやってあげるのではなく、どこまでやってあげればいいのかを見極めましょう。

子どもが「自分で履けた!」という気持ちになり、次からも挑戦しようという気持ちで終われるといいですよね。

片づけ場面

散らかり放題の部屋を片づけろと言われても途方にくれます。一つ入れる場所を決めて、そこに“そーっと入れる”ゲームをやってみたり、大方ママが片づけて、最後のいくつかを子どもが片づけることで、片づけのスッキリ感を体験させるのもいいでしょう。

ママが楽しく片づけているのを見せて、一緒にやりたくさせるなど、“片づけ=嫌なこと”という常識をやぶってみてはどうでしょう?

待てないのは実は親の都合!?

「待てるようになりたい!」

これは何を隠そう筆者の願いです。待てない。待てない。待てない。

偉そうに書いていますが、理想を知っていてもその逆をやってしまう自分に自己嫌悪の連続です。

なぜ待てないのかを考えてみると、“時間に追われているから”、“時間がかかりすぎるから”、“待っていたって終わりそうにないから”など、理由はたくさんあるのですが、根本的な理由は“せっかち”であり、“自分の時間をそんなことで奪われたくない”という性格的なものが大きいようです。

でも、子どもにはさまざまな経験をさせ、成長を促したい。そんななかで思いついた妥協案は、“いま時間をかけることで、早く私が楽になる”という悟り(?)の境地です。

子どもにやらせる前にできないと決めつけないで!

ママが待つことの重要性

“子どものできるできないは、親である私が一番わかっている”というのは、ある意味正しく、ある意味間違いです。

普段からやっていれば、“この子はかかとを最後入れることはできないけど、マジックテープを留めることはできる”のように、できるとできないのラインがわかるでしょう。

でも、やらせたことがなければ子どもがどこまでできてどこからができないのかはわかりません。

子どもはちゃっかりと、“保育園では自分で履く、家では履かせてもらう”と使い分けているかもしれませんね。

実際に健診の場でも、ママが履かせていたときはよそを見ていた子どもが、「ビリできる?」「ピッタン!」など言葉と動作で伝えていくと、しっかり自分の足元を見てマネしようとしたり、見事に自分でやれる子どもに出会うことがあります。

たかが靴を履く場面にも、物の概念や言葉の理解、手先の作業といったさまざまな成長のエッセンスが詰まっていますよ。

食事も着替えも外出の準備も工作もお手伝いも、生活全般にわたるさまざまなことは、いつか1人でできるようにならなければいけないことです。

その“いつか”を早くするために、“いま”時間をかけるという心構えになれたときは、いつもよりゆったりした気持ちで、不器用な子どもを見つめることができているような気がします。

そんなときは、子どもが苦手なことにも挑戦できるような、楽しい声かけや工夫が少しはできているでしょうか。ただ、悟りの境地はまだまだ遠く、歯がすり減る毎日ではあります。

できることはやらせる。できないことは、今後できるようになるためにやり方を教えていく。あとちょっとの手助けでできそうなことは、励ましたり、子どもが自分でできたと思えるような環境を整える工夫ができるといいですね。

子どもは、もって生まれた性格と、周りの環境のなかで育っていきます。元々なんでも自分でやりたい気持ちが強い子どももいれば、なんでもやってもらいたい子どももいます。

そんな子どもの性格を受け止め、ママ自身の性格も受け止めつつ、子どもの体験の機会を保障し、成長を後押していきたいものです。

PHOTO/Creative Family/Shutterstock
参照/
Yahooニュース「待てない親と、一人でできない子ども!?」

記事提供:mamaPRESS

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