夫婦ゲンカを見て育つとIQが下がる!?子供の脳や心に深刻なダメージを与える『面前DV』って?

面前DV

『虐待』と聞くと、直接暴力をふるったり、子供の世話を放棄する“ネグレクト”を連想するママは多いのではないでしょうか。しかし実際は、子供の目の前で夫婦が激しく罵りあう『面前DV』も、知らず知らずのうちに子供を傷つけてしまう虐待のひとつ。

新たな虐待の定義ともいえる『面前DV』ですが、具体的にどのような行為を指すのでしょうか。また、子供への影響とは…?

夫婦ゲンカも虐待?面前DVの定義とは

『公益財団法人 日本女性学習財団』の公式HPによると、面前DVとは“子供(18歳未満)の目の前で配偶者や家族に対して暴力をふるうこと”と定義づけられています。

厚生労働省も、子供の目の前で家族に対して暴力をふるう(DV)などの行為は“心理的虐待”にあたると定めていますから、面前DVは立派な虐待のひとつといえるでしょう。

この解説を読んで、「私も夫も暴力なんてふるわないから大丈夫」と思ったママも中にはいるのではないでしょうか? ですが、暴力行為のみならず、“子供の目の前で激しい夫婦ゲンカをすること”も面前DVに当たると警鐘を鳴らす専門家もいます。

パパ・ママの罵り合いを見て育った子は、身体的な暴力行為を見て育った子供と同様に、心に深い傷を負うことが明らかになってきたからです。

面前DVが子供の脳にもたらす深刻な影響

面前DVがもたらす影響のひとつが、子供の“自己肯定感の低下”。パパやママが自分の目の前でケンカをしていると、子供はそれを「自分のせいだ」と受け取り、無力感や自己嫌悪に襲われてしまいます。そうして自分自身を責めているうちに、子供は自己肯定感が低くなってしまう傾向にあるのです。

家庭は子供にとって安心できる場所でなければいけません。本来なら子供の拠り所となるべき家庭で、パパ・ママがケンカばかりしていたらどうでしょうか。子供は安心できる場所がなくなり、のちのちの人格形成にも悪影響を及ぼす可能性がでてきます。

面前DVの悪影響はそれだけではありません。なんと、パパ・ママの罵り合いを聞いて育った子供は、正常な場合と比べて脳が20%も萎縮するという研究結果が出ているのです。

両親から受けた待遇によって萎縮・変形する脳の部位は異なりますが、面前DVでは脳の『視覚野』という部位が萎縮する傾向にあるとのこと。視覚野が小さくなると、感情のコントロールが難しくなったり、相手の表情を読み取ることが苦手になったりするため、将来的に対人関係に支障をきたす恐れがあります。

さらに、ハーバード大学の女子大生を対象に行なった研究によると、幼い頃に両親の夫婦ゲンカを見て育った人たちは、IQと記憶力の平均点が低くなるという結果も!

身体的な暴力と言葉の暴力、どちらがより深刻かは比べられるものではありません。しかし、たとえ身体的な暴力を伴わない夫婦ゲンカであっても、子供に深い傷を残してしまうということをパパ・ママは自覚したほうがいいのかもしれませんね。

面前DVを避けるには

子供の成長や将来に悪影響を及ぼす面前DV。しかし、パパ・ママだってひとりの人間。まったくケンカをしないというのは難しいですよね。それに、夫婦が互いに言いたいことを言えずに不満を溜め込んでいる状態もよくありません。

そこで、互いの意見をぶつけ合うときは、メールやLINEを使うのもひとつの手段です。まどろっこしい方法に思えるかもしれませんが、気持ちを文字にすることで感情が整理され、お互い冷静になれることもありますよ。

それでももし感情を抑えられずに子供の前でケンカをしてしまったら、「パパとママがケンカをしたのはあなたのせいではない」ということをしっかり伝えて、ケアにつとめましょう。

面前DVの危うさは、両親がそれを“虐待”であるという自覚を持ちにくいという点。仮に「よく夫婦ゲンカはするけど、子供のことは愛しているから大丈夫」と思っていても、実は子供は深く傷ついているのです。愛する我が子のためにも、夫婦は仲良くありたいですね。

TOP PHOTO/SuslO/Shutterstock
参照/
DIAMOND Online「子どもの前での激しい夫婦ゲンカは、子どもの脳を萎縮させる!」
現代ビジネス「面前DVという「新しい虐待」が子供に与える深刻な影響」
公益財団法人 日本女性学習財団「面前DV」
学びの場.com「夫婦喧嘩や面前DV、子供への影響は?」

この記事が気に入ったら 「いいね!」

面前DV

この記事が気に入ったら 「いいね!」 ならいごとキッズの最新情報をお届けします。
子育て・幼児教育の情報を毎日配信中!

ならいごとキッズをTwitterでフォロー

サブコンテンツ